WiMAX+5Gのメリット・デメリットや特徴まとめ
WiMAX+5Gは2021年4月から始まった新しいサービスで、最大通信速度が2.7Gbpsとなり、従来のWiMAX 2+よりも約2倍速くなっています。また、以前の通信速度制限「3日10GB・3日15GB」が撤廃され、無制限に近い形で利用できるようになりました。
WiMAX2+からWiMAX+5Gになって具体的に何が変化したのか、またWiMAX+5Gを利用するメリット・デメリットをまとめました。
スタンダードモードでau回線が利用できるようになった
WiMAX+5Gのデメリット
光回線より通信速度は遅い
WiMAXは無線通信技術で、通信速度は理論上最大で440Mbps(WiMAX 2+の場合)まで可能です。しかし、実際の速度は、使用者の位置、混雑度、天候、建物の構造などによって変動します。WiMAX+5Gでは、最大通信速度が2.7Gbpsとなりますが、これも理論上の最大値であり、実際の速度はさまざまな要素によって変わります。
一方、光回線は有線通信技術で、通信速度は理論上最大で1Gbps(一部のプロバイダでは2Gbpsや10Gbpsのサービスもあり)まで可能です。光 回線の速度は、通信会社のネットワークの混雑度や自宅の設備などによって影響を受けますが、WiMAXよりも安定して高速な通信が可能です。
したがって、理論上の最大速度だけを見ると、WiMAX+5Gは光回線よりも速いですが、実際の使用環境では光回線の方が安定した高速通信が可能であることが多いです。
山間部では電波が弱い場所もある
WiMAXは無線通信技術で、その通信範囲は基地局の位置や地形、建物の構造などによって大きく影響を受けます。山間部やビルの影、地下などでは電波が届きにくい場合があります。
特に山間部では、山や森林が電波の進行を妨げるため、WiMAXの電波が届きにくいことがあります。また、基地局の設置が都市部に比べて少ない場合もあり、これが通信品質に影響を与えることがあります。
ですから利用場所を想定して事前にエリアマップを確認しておくことが大事です。
5G回線は室内の奥側だと弱くなりやすい
5Gは非常に高速なデータ通信を可能にする新しい無線通信技術ですが、その特性上、電波の到達距離は比較的短く、障害物に弱いという特性があります。これは5Gが高周波数帯(ミリ波)を使用するためで、高周波数帯は大量のデータを高速に転送できますが、電波の伝播距離が短く、建物や壁などの障害物により容易に遮られます。
したがって、5Gの電波は室内、特に建物の内部や地下などでは届きにくい場合があります。
WiMAX+5Gのメリット
au 4G LTEが使えて通信品質が高い
WiMAX +5Gでは、auのエリアのうち、一部の周波数帯を無料で使えます。現時点では、無料で使える(スタンダードモード)帯域はバンド41(2.5GHz)、バンド1(2GHz帯)、バンド3(1.7GHz帯)、5G用のN78(3.7GHz帯)、N78(3.5GHz帯)、N77(4.0GHz帯)、N41(2.5GHz帯)となっています。
有料サービスのプラスエリアモードでは、さらにバンド18(800MHz帯)、n28(700Mhz帯)も利用可能です。
2022年秋からは、一部地域で「WiMAX 2+」の周波数を5Gに切り替える予定です。UQでは2.5GHz帯(バンド41)のうち、10MHz幅、20MHz幅×2、あわせて50MHz幅で通信サービスを提供しています。このうち、10MHz幅と、キャリアアグリゲーションで使っていた一部(20MHz幅)、あわせて30MHz幅が5Gへの転用となります。このためWiMAX 2+側の通信速度は、2022年秋以降、順次、最大220Mbpsになる予定です。
ホームルーターでも持ち運びができる
ホームルーターは通常、自宅のインターネット接続を提供するためのデバイスですが、WiMAXのホームルーターはその限りではありません。WiMAXのホームルーターは、自宅以外でも利用可能で、引っ越しの際にも登録住所を変更する必要がありません。これはモバイルルーターに近い感覚で、より手軽に利用できると評判です。
一方、ドコモの「home 5G」やソフトバンクの「SoftBank Air」などのホームルーターは、契約時に登録した場所以外での利用が禁止されています。これらのサービスでは、登録住所以外での利用が確認された場合、利用が停止される可能性があります。
無制限&高速通信なのに月額料金が安め
WiMAXは3日制限もなくなり、月間無制限で利用することができます。それでいて、安いプロバイダと契約をすると1ヶ月あたりのコストは3,500円ほどに抑えることができます。
大手キャリアの無制限プランはおよそ2倍ほどの月額料金がかかります。 WiMAX+5Gの利用可能エリアであれば、非常にコスパに優れたサービスといえます。
WiMAX+5Gまとめ
WiMAX+5Gがスタートして「3日制限が撤廃」されて「au4GLTE」「au 5G」が利用できるようになりました。 通信容量無制限で、利用エリアが大きく広がっています。
以上の情報を元に、WiMAX+5G の特徴とメリット・デメリットを理解し、自分に合ったプロバイダを選ぶことが重要です。
山田 隆
監訳者の解説をここにつらつらと